【外食】マックに立ちはだかる「500円の壁」…クォーターパウンダーが撤退に追い込まれたワケ

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1703/28/news044_2.html
(中略)

例えば、「500円の壁」だ。
 2008年に「通常の2.5倍の肉」をうたった「クォーターパウンダー」は先ほど紹介したように「マックらしさ」
を訴求する目的で登場したわけだが、2013年6月になると日本マクドナルドの歴史に名を残す、以下のような「チャレンジ」をして注目を集める。

 「マクドナルド、初の500円台バーガー 史上最高値」(日本経済新聞 2013年6月17日)
 当時は「ダブルクォーターパウンダー・チーズ」も480~490円(税込)くらいの中で、「クォーターパウンダー BLT」
クォーターパウンダー ハバネロトマト」という期間限定商品が520~570円という驚きの高価格帯で発売されたのだ。
さらに翌月には数量限定で1000円という「クォーターパウンダージュエリー」も発売され、「マックの高級バーガー」は大きな話題となった。
つまり「クォーターパウンダー」は、これまでマックのハンバーガーが超えることができなかった「500円の壁」を超えたレジェンドともいうべきブランドなのだ。
 ただ、今回の総選挙の結果を見ても分かるとおり、ニュースで話題になることと、ファンを獲得して定番商品になれるのかというのはまったく別の話である。
 「クォーターパウンダー BLT」「クォーターパウンダー ハバネロトマト」が投入された当時、
マックは2012年から13カ月連続で既存店売上高が前年割れするという“冬の時代”。これらの「500円超えバーガー」
によって2013年5月、6月は客単価と売上高がプラスになったものの、「クォーターパウンダージュエリー」が投入された
7月には再び売上高はマイナスに転じ、客数にいたっては9.5%減となってしまった。

 これを境に「クォーターパウンダー」戦略は落ち着き、「高級路線」の勢いも収束していく。事実、2017年3月現在の
マックのレギュラーメニューでも単価500円をかろうじて超えているのは、「ダブルクォーターパウンダー・チーズ」(520円)しかない。
 そう考えると「クォーターパウンダー」というのは、「マックにはやっぱり500円の壁を超えられない」という厳しい現実を突きつけた「戦犯」という見方もできるのだ。
 なんてことを言うと、2016年6月に発売されて大ヒットしたビッグマックの1.3倍サイズの「グランド ビッグマック」(520円)や
2.8倍の「ギガ ビッグマック」(740円)を引き合いに出して、「マックだって人気のある高級ハンバーガーがあるじゃないか」という人もいるが、
これらは「クォーターパウンダー BLT」や「クォーターパウンダー ハバネロトマト」と同様で、「期間限定商品」ということを忘れてはいけない。

 期間限定商品はメディアで取り上げられて話題になるのでドカンと売れる。「妖怪ウォッチ」やら「ポケモンGO
などのキャンペーンと同様に消費者を飽きさせないよう出し続ければ数字に結びつくし、客単価も上がっていく。
が、言ってしまえば「飛び道具」に過ぎない。500円超えのレギュラーメニューが売れるという状況になってはじめて、
「500円の壁を超えた」と言えるのではないのか。
 エラそうなことを言うなと怒られそうだが事実、マックの幹部の方も『日経MJ』の取材に対して、「飛び道具」への依存から脱却することの必要性を説いている。
 「定番商品はグローバルで原材料を調達できるので原価率が低い。この販売比率を引き上げられれば、経営の安定につながる」(2017年1月16日 日経MJ
 現在、マックのハンバーガーの定番比率は7割程度。それをもっと引き上げていこうという定番強化の布陣が進められている中で、
「マックの顔」ともいうべき「クォーターパウンダー」が外されたことは、このブランドが進めてきた高価格帯路線そのものからの撤退、とみるべきではないのか。

 そう聞くと、こいつはなにやらマックをdisっているように聞こえるかもしれないが、そんなことはまったくなく、
むしろ個人的には今回の販売終了は、マックにとって大きなターニングポイントになる「英断」だと思っている。
 マックの背中を追いかけるプレイヤーたちが、続々と「500円の壁」を軽々と超えるような高品質、高付加価値をうたったハンバーガーを投入しているからだ。

「高級バーガー」がマックを苦しめている
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